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目覚め

冬が近付いて、布団を被って寝るようになると、なんとなく目覚めが悪くなるような気がします。
身体を温めて寝ると、そうなるんですかね。

では、今日も幻想希譚です。


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「もしかして、私たちと話していたら、お手紙が書けないのではないでしょうか」
「まにあわないときも、ときどきある。だから、まいにち、かけてるわけじゃないから、いいよ」
「いえ。今日は、私たちがお邪魔してるから書けないのであって、間に合わないとはまた違う気がします」
「そうなのかな」
「そうですよ!それに、ミアンさんも、獅子丸ちゃんの手紙を心待ちにしてるはずですし」
「まってる?」
「はい。待ってると思いますよ」
「そうなんだ。じゃあ、はやく、かかないとね」
「急ぐことはないと思いますが、出来るだけ急いだ方がいいと思います!」
「えぇ?なんか、むずかしい」
「す、すみません…」
「じゃあ、自分が手紙を読み上げたら、ちょっとは速くなるんじゃないかな」
「そうかもしれませんね!あ、でも、手紙の内容は、私たちが見てもいいものなんでしょうか…」
「手紙の中身を見てもいいんだったら、読み上げてあげるけど、どうかな」
「てがみの、なかみを、みるって、どういうこと?」
「ミアンさんが、獅子丸ちゃんに書いた手紙を、私たちが読んでもいいかということですよ。もし、秘密にしておきたいのであれば、私たちは読みませんし、獅子丸ちゃんが手紙を書き上げるまで静かにしています」
「べつに、ひみつにしなくても、いいんじゃないかな。なんで、ひみつにしたいの?」
「それは、獅子丸ちゃん個人に宛てた手紙なので、本来は獅子丸ちゃん一人だけが読むべき内容であるからですよ」
「むずかしいことば、よくわからない」
「えっと…ミアンさんは、獅子丸ちゃんだけが読むことを考えて、手紙を書いてるのです。だから、獅子丸ちゃん以外の、たとえば私たちが手紙を読むことは、ミアンさんは考えてないと思います」
「わたしだけが、よむの?」
「ミアンさんは、それを想定…考えて、手紙を書いてるものと思われます」
「じゃあ、わたしだけが、よんだほうがいいの?」
「本当なら、それが一番いいんだと思います」
「そうなんだ。でも、わたしは、べつにいいとおもう。テンとルウェが、てがみをよんでも、いいとおもうよ」
「そ、そうですか。では、ルウェさん、よろしくお願いします」
「うん、分かった」

獅子丸は、もしかしたら、まだよく分かってないのかもしれないけど、手紙を開ける。
すると、便箋が二枚入っていて、一枚は全部ひらがなとカタカナで書いてあったけど、もう一枚は、自分とテンに宛てた手紙だった。
…ミアンさんは、自分たちが手紙を開けることを分かってたんじゃないかな。
獅子丸をよろしくというようなことが書いてある。
その手紙をテンに渡して、獅子丸への手紙を読み上げた。

「なるほど。ミアンおねえちゃんは、いつもとかわらないみたい」
「手紙はいつも、こんなかんじなんですか?」
「うん。ミアンおねえちゃんが、そのひにしたこととか、かんがえたことが、かいてある。だいたい、そんなかんじ」
「そうなんですね」
「だから、わたしも、そのひにあったことを、かく」
「この部屋で、何か変わったことがあるのですか?」
「かわったことは、そんなにない。あそこからおちてくるひかりが、きょうはこのあたりをとおったとか、ごはんはなにだったとか、そんなかんじ。ときどき、ムカデをたべたけど、まずかったとか、なんかそんなことをかく」
「ムカデなんて食べちゃダメですよ…」
「でも、きょうかくことは、きまってる。テンとルウェと、たくさんおしゃべりした!」
「そうですね。楽しんでもらえたなら、嬉しいです」
「これから、もっともっと、たくさんのひととしゃべりたい。テンとルウェがきてくれたから、なんか、それもできそうな、きがする」
「出来ますよ。私たちが、たくさんお友達を紹介してあげますから!」
「おともだち。みんな、ここにきてくれるかな」
「来てくれますし、ゆくゆくは、獅子丸ちゃん自身が会いに行くことも出来るかもしれません!」
「あいにいく。あいにいくって、どんなかんじ?ミアンおねえちゃんに、あいにいくのと、ちがう?」
「違うということはないと思います。ただ、お友達に会いに行くのと、ミアンさんに会いに行くのとでは、少し心持ちが違うかもしれませんね」
「こころもち?こころ、もち?」
「心と餅じゃなくて、心持ちですよ。えっと、心に抱く想いとでも言いましょうか。お友達に会いに行くのと、ミアンさんに会いに行くのとでは、心のドキドキが違うんじゃないかと思うのです」
「こころの、ドキドキ。なんとなく、わかった」
「まあ、もう少し時間が掛かりそうですけどね。でも、まずは、お友達を増やすところからです!」
「フウロは、おともだち?」
「はい、お友達ですよ。そういえば、全然帰ってきませんね。道に迷ったのでしょうか」
「いや、神社の曜か鷹と、ずっと喋ってるんだと思うよ。たぶん、本来の目的も忘れてるだろうし」
「そ、そうなのですか…。それは大変ですね…」
「まあ、いつも通りのフウロだよ」
「フウロ、かえってこない?」
「またそのうち、パッと帰ってくるよ。自由気儘に行動してるから、なかなか把握しにくいけど」
「でも、面白い方だと思います!」
「面白いは面白いけど。弟のタケは、すごく苦労してるみたい」
「なんとなく分かります…」

フウロも獅子丸のお友達だけど、出たきり帰ってこない。
まあ、フウロらしいと言えば、フウロらしいかな。
曜と鷹と話し込んでるとは思うけど、本当にミアンさんに話を聞いてきたとしたら、大したものだよね。
…それはないか。

to be continued...
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いつも通りのフウロですね。
さすがに、獅子丸のことは忘れてないとは思いますが。
では、またお会いしましょう。
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技術

農業機械って難しいと思います。
技術的なことは、よく分からないですが。

では、今日も幻想希譚です。


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昼ごはんを食べようと思って部屋を出ると、入口のすぐ横の台に、美味しそうな定食が用意してあって。
でも、これが獅子丸のごはんっていうことなのかな。
誰が持ってきたのかも分からないし、なんだかすごく寂しいかんじがする。
だから、自分たちも、上の食堂で定食を貰ってきて、獅子丸と一緒に食べることにした。
ついでに掲示板を見たけど、今日は手紙は来てないみたいだった。

「獅子丸ちゃんは、いつ頃手紙を書いてるのですか?」
「てがみは、だいたい、ごはんをたべたあとにかいてる」
「そうなんですね」
「でも、あさにかくこともあるし、いろいろだよ」
「私とルウェさんは、獅子丸ちゃんの手紙を、ミアンさんに届けていたのですよ」
「そうなんだ。じゃあ、はやくかかないといけないね」
「いえいえ。急ぐことはありませんよ。今日も、もし書けたら、届けに行きますから!」
「えっとね、わたしは、そんなにはやく、てがみはよめないし、そんなにはやく、てがみはかけないから」
「そうなんですね。まあ、私たちはいつでもいいので、ゆっくりじっくり読んで、書いてもらったらいいと思います」
「テンとルウェは、てがみはすぐによめるの?」
「えっ?まあ、最低限、字の読み書きは出来るので、それなりに速く読むことは出来ると思います」
「自分も、人並みくらいだと思う」
「そうなんだ。わたしは、わからないことば、わからないじ、たくさんあるから、ゆっくりでないと、わからない」
「なるほど。お勉強中ということですね」
「そう、べんきょうちゅう」
「でも、分からない言葉とかに出会ったときは、どうするんですか?見たところ、辞書のようなものもないですし…」
「いつも、おしえてくれるひとがいる。ことばのこと、じのこと、いろいろ」
「私たちの知ってる人なのでしょうか」
「ありそうなのは、タルニアお姉ちゃんとかかな。そもそも、獅子丸のことを知ってる人って、どれくらいいるんだろ」
「そんなにたくさんはいませんよね、きっと。手紙を持ってきた人で言うと…誰でしたっけ?」
「紫蘭さんとか久遠さんは、持ってきてくれたと思う」
「獅子丸ちゃん、教えてくれる人の名前って分かりますか?」
「なまえ?そういえば、きいてない。だれだろう」
「うーん、獅子丸ちゃんが分からないんだとしたら、私たちにも分からないですよね」
「まあ、別に誰だっていいと思うけどね」
「それはそうなのですが。気になります」
「またこんど、きいておくね」
「よろしくお願いします!」

獅子丸に言葉や字を教えてるのは誰なんだろ。
気になるのは確かだけど、分かってどうというわけでもないし、獅子丸が今度聞いておいてくれるなら、それでいいんじゃないかと思う。

「獅子丸ちゃんは、どうして手紙を書くのですか?ミアンさんに会いに行きたいって、思わないんですか?」
「あいにいく…。でも、ミアンおねえちゃんは、ここにきてくれる。わたしはそれで、いいとおもう」
「そうですか…。まあ、獅子丸がそれでいいのなら、別にいいのですが」
「どうして?」
「自分から会いに行こうとは思わないのかなと思いまして」
「あんまり、かんがえたことなかったかな。じぶんから、あいにいく。それって、どんなかんじかな」
「獅子丸ちゃんは、ミアンさんがどんなところに住んでるのか分からないですよね。そこに行ってみるってことですよ」
「どんなところに…。でも、そとって、どんなところ?みんな、そとからやってくるけど、わたしは、そとがどんなところか、ぜんぜんしらない」
「まあ、そうかもしれませんね」
「外に出たいって思う?」
「うーん、あんまり。わたしは、ここがすき。そとは、わからないから、ちょっとこわい」
「知らないところに出ていくのは、確かに怖いかもしれませんね。獅子丸ちゃんは、外に出たことは、本当に一度もないのですか?」
「わからない。そとにでたってことは、おぼえてない」
「いつ頃から、ここにいるんでしょうか」
「おぼえてるかぎりは、ずっと、ここにいる」
「そうなんですね…。私だったら、もしかしたら、耐えられないかもしれないです」
「たえられない?どういうこと?」
「えっと、ずっとここにいるのは辛いだろうと思うのです」
「どうして?」
「えっ。うーん…。それは、外の世界を知ってるからでしょうか…。どうして、というのは難しいですね」
「そうなんだ。そとのせかいを、しっていたら、ここにいるのがつらくなるんだ」
「あ、いえ、もしかしたらっていうことであって、今が辛いとか、そういう意味じゃないですよ!」
「ふふふ。なんで、テンは、そんなにあわててるの?」
「ご、誤解を招くような言い方をしてしまったので…。すみません…」
「すみませんって、あやまることば?」
「まあ、そうですね。謝る言葉だと思います」
「なるほど。わかった」
「あ、でも、他にもいろいろ意味があると思います。上手く言えないですが、謝る意味以外にも、たくさんの意味があると思います」
「たくさん?じゃあ、さっきのも、たくさん?」
「さっきのは、謝る意味だけですが。その時その時で、意味が変わるということですよ」
「ふぅん。むずかしいね」
「難しいですねぇ」

言葉の意味って、いろいろあって、確かに難しいかもしれない。
獅子丸は、もしかしたら、これから覚えるのかな。
そしたら、たくさんのことを覚えてほしいな。

to be continued...
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覚えることは、たくさんあるでしょうね。
これからが楽しみです。
では、またお会いしましょう。

買い物

今日は、大阪日本橋のガンショップを回りました。
マスクとホルスターと、東京マルイのUSPコンパクトを買いましたが、なかなかよかったです。

では、今日も幻想希譚です。


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「なるほど。お前がなり損ないの神獣か」
「なりそこない?」
「会って開口一番がそれなの?」
「じゃあ、何を言えばいいんだ」
「自己紹介とか、挨拶とかあるでしょ。タケがいたら、すごく怒られてるよ」
「ふむ。タケはいつでも怒ってるからな」
「そんなことないと思うけど…」
「あなたは、ふたりとは、ちがうきがする」
「違う?何が違うんだ?」
「ふんいき?におい?なんか、ちがう」
「フウロは神獣だからじゃないかな。違うって言ったら、そこくらいだと思うし」
「なるほど」
「しんじゅう?ってなに?」
「神獣というのは、神さまに仕える神聖なる獣だ。素晴らしいんだぞ」
「ふぅん」
「素晴らしいかどうかは置いといて、獅子丸にも、半分くらいは神獣の血が流れてるはずだよ」
「見たところ、たぶん邪龍の系統だな」
「龍なの?」
「龍だ。邪(よこしま)なる龍とは書くが、別に邪ではない」
「どんな神獣なの?」
「それは、タケが詳しいけど、タケは今いない。タケなら、獅子丸が何の神獣のなり損ないか、分かると思う」
「フウロは分からないんだ…」
「うむ」
「あ、あの、フウロさんって、何の神獣なのですか?」
「狛犬だ。見て分かるだろう」
「私は詳しくないので…」
「なんだ、それならそうと、早く言ってくれればいいのに」
「えぇ…」
「フウロは、こまいぬ。わたしは、じゃりゅう?」
「おそらくな。またタケに聞いておこう」
「タケに、ここに来てもらうのが、一番確実なんだけどね」
「それは確かにそうだ。しかし、今は呼べないから、また今度になる」
「タケ、フウロのともだち?」
「私の弟だ」
「おとうとって、きいたことある」
「獅子丸には、兄弟はいないのか?」
「きょうだい。ミアンおねえちゃんと、るりかおねえちゃんがいる」
「ふむ。姉が二人いるということか。ということは、獅子丸は末っ子だな」
「末っ子なのでしょうか。弟か妹がいるかもしれませんよ」
「それは確かにそうだな。これは、調査する必要がありそうだ」
「調査するんですか…」

ミアンさんの子供は、今はたぶん獅子丸だけだし、出来るとするなら弟か妹だよね。
だけど、獅子丸自身は、ミアンさんはお姉ちゃんだと思ってるし、だから、獅子丸の中では三姉妹の末っ子ってことになってるはず。
事情はよく分からないけど、語られないことに首を突っ込むべきじゃないと思うし、必要なら話を聞く機会もあると思う。
だから、そのときを待ってる方がいいんじゃないかな。

「まずは、そのミアンという者に話を聞きにいこう」
「フウロ、どこかにいっちゃうの?」
「私は私のやるべきことがあるんだ。止めてくれるな」
「いや、別に調べることもないと思うけど…」
「これでは、獅子丸も浮かばれないだろう」
「まだ生きてるからね…」
「何より、私自身がよく分からないから、調べないといけないんだ」
「それが一番の理由でしょ…。いろいろと難しい問題だから、あまり首を突っ込まない方がいいと思うんだけど」
「そうだろうか。謎は常に、究明するためにあるものだ」
「いや、よく分からないけど…」
「気になったことは調べる!これはうちの家訓だ」
「えぇ…。また今度、本当かどうか、タケに聞いてみようかな…」
「そのミアンというのは、どこにいるんだ?」
「街の外れの方にある、御堂屋さんっていう旅館にいるんだけど…。ほら、曜と鷹の神社の、一本向こうの筋だよ」
「なるほど。では、行ってくる」
「えっ、あ、もう…」

フウロは猛然と走っていってしまった。
ちゃんと分かってるのかな…。
それに、ミアンさんがもし、フウロに本当のことを話した場合、フウロはここで話を披露しかねない。
そうなったら、いろいろと大変なんだけど…。

「大丈夫ですかね?」
「大丈夫なんじゃないかな…。まず、御堂屋さんに辿り着けるかどうかも分からないし…」
「やはり、私たちが付いていくべきだったでしょうか」
「別にいいんじゃないかな。たぶん、神社で曜と鷹に会って話し込んでたら、何の用事で来たのか忘れてると思うし」
「そんなものなんですかね…」
「フウロはだいたいそんなかんじだよ」
「そ、そうですか…」
「フウロは、なにをしにいったの?」
「知り合いとお喋りしに、出ていったんだよ。まあ、本当の目的は、ミアンさんと話すことなんだろうけど…」
「ふぅん」
「獅子丸は、ミアンさんとお喋りしたいとか、そのために外に出ようとかは考えないの?」
「かんがえない、かな。ミアンおねえちゃん、すごくいそがしいから。わたしとおしゃべりできるときは、ここにきてくれる」
「まあ、そっか。それも確かにそうかもしれないね」
「それに、いつも、てがみがくる。わたしは、それにおへんじをかく。それでいいの」
「そっか。獅子丸は偉いんだね」
「えらい?それは、よくわからない」
「私だったら、少し寂しいですかね。外に飛び出しちゃうかもしれません」
「そと…。わたしには、わからないせかい」

一度も、外に出たことがないのかな。
だったら、分からない世界っていうのは、確かにそうなんだと思う。
出てみたいとは思わないのかな。
今更、そんなことは考えないのかな。

to be continued...
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外に出たことがなければ、外に出たいとも思わないかもしれません。
獅子丸はどうなのでしょうか。
では、またお会いしましょう。
自己紹介

佐倉いろは

Author:佐倉いろは

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