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上陸

台風が福岡に上陸したそうですね。
福岡に最初に上陸するというのは、観測史上初めてのことだそうです。

では、今日も戦国絵巻です。

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運動の準備をしているメルトとフウロを横目に、ユノは面倒くさそうにゴロゴロと寝転がっていて。
やる気がないわけではなさそうだけど、やっぱり運動はまだまだ辛いらしい。
あちらはしばらく掛かりそうだし、ユノと話しておこう。

「宝石?食べられないものは、別に要らないかなぁ」
「食べ物以外に欲しいものがあったら、それを運動の報酬にしてもいいんだけど」
「美味しいおやつが一番良い。他に欲しいものとかないし」
「そうか」
「なんでそんなこと聞くの?」
「ユノが、おやつなんて要らないなんて言い出したら困るからだよ。そういうときに、他の何かがあれば、そっちに変えられるだろ」
「ふぅん。おやつ以外のものが欲しいなんて思ったことないよ」
「運動は嫌になってないのか?」
「うーん…。でも、おやつがあるから、頑張って続けるけど」
「おやつでいいのか?」
「いいよ。だって、美味しいんだもん」
「おやつごときでは、キツい運動に耐えられないなんてことは言い出さないか?」
「分かんない。でも、今はおやつが一番良い」
「そうか。メルトも、それを聞いたら安心するんじゃないかな」
「なんで、そんな心配をしてるのかが分からない」
「ユノが運動をやめたら困るからだよ…。食べることと寝ること以外に興味がないって言うから、メルトが次の手を考えるのに苦心してるんだよ」
「ふぅん。変なの。ぼく、一度も、おやつが報酬じゃ、運動なんてしたくないなんて言ったことないのに」
「まだ運動は好きになってないんだろ」
「好きじゃないけど。でも、メルトとかフウロが、頑張ったときに褒めてくれるのは嬉しい。運動で疲れた日は、ごはんも美味しいし、寝ると気持ちいいんだ。それは好き」
「そうか。そういうことが好きになってきたら、運動自体が好きになる日も近いかもしれないな」
「そうなの?」
「このまま続けていけば、どんどん痩せて、動きやすくなってくるだろ。そうすれば、運動も楽しくなってくると思う」
「動きやすくなるって、どれくらい痩せたらいいの?」
「どれくらいっていうのは難しいけど。しっかり続けていけば、少しずつでも痩せていくはずだから。それに、運動してる分、たくさん食べられるしな」
「でも、メルトは、あんまり食べ過ぎるなって言うよ」
「そりゃ、食べ過ぎるのは良くないだろうけどな。いくら運動してても、運動で消費する分より多く食べてたら意味がないから。でも、食べてもいい分っていうのは、運動することで確実に増えるし、今までよりもたくさん食べてもいいはずだぞ。具体的なことは、あんまり詳しくないから言えないけど」
「ふぅん」

そもそも、脈龍自体が特殊だから、一般にこうであるということを当て嵌めていいのかどうかもよく分からないけど。
でもまあ、見ているかんじだと、他の生物と変わるようなところはないように思う。
食べ過ぎれば太るし、今はまだ効果は出てないけど、運動を続ければ痩せるだろうし。

「いつまで話してるのかな」
「しっかりと計画を練ってるんだろ。具合によって、少しずつ計画を変更してるみたいだし」
「そんなに変わらないと思うけど」
「そのときの具合で、負荷とかを調整してるんじゃないか。まだ始めたばかりだし、様子を見ながらやってるんだと思う」
「そうなのかな」
「なかなか難しいと思うぞ。ユノは文句も多いしな」
「文句が多いって…。だって、しんどいものはしんどいでしょ」
「だから、メルトもフウロも、なんとかユノに運動を継続してもらおうと、一所懸命になってるんだよ」
「ふぅん」
「さっき話した、報酬のこともそうだ。メルトは、ユノがいつ飽きてやめてしまうかってことが心配なんだよ」
「やめたいときは、何が報酬でもやめたいと思う」
「それも確かにそうかもしれないけど。でも、運動が嫌でやめるのと、おやつでは動きたくないっていうのとでは、また違うんじゃないか。おやつが嫌なら、別の報酬を用意すれば、また運動してくれるかもしれないし」
「うーん、おやつで動かないときは、たぶん、運動が嫌になったときだと思う。だって、ご褒美でおやつを食べられるのが、すっごく楽しみだもん」
「そうなのか。いやまあ、それでも分からないだろ。いつか、おやつ以外の報酬が欲しくなるかもしれないし」
「そりゃ、将来的にはどうなるかなんて分からないけど」
「もし食べ物以外で欲しいものがあるなら、メルトに伝えておくといい。そしたら、少しは悩みも軽くなるだろうし」
「でも、本当に、欲しいものなんてないし…」
「タルニアに相談したら、それは知らないだけかもしれないと言ってたな。何かを集めたりする楽しさを知らないんじゃないか?」
「知らないのは知らないんじゃないかな。だって、今まで、そんなのに触れたこともないもん。メルトがぬいぐるみを集めてるのは知ってるけど、それが楽しそうと思ったことはないよ」
「ぬいぐるみなぁ。メルトと一緒に集め始めてみれば、楽しくなってくるかもしれないぞ」
「えぇ、そうなのかな。でも、楽しかったとして、毎日ぬいぐるみをくれるの?」
「毎日は難しいかもしれないな。だから、例えば、少し上の目標を立てて、そこに到達したら貰えるとか、そういう風になると思う」
「うーん、それなら、毎日おやつを食べてる方がいいかな」

まあ、何が良いのか、結局はユノ自身も分かってないということか。
おやつは、少なくとも、まだしばらくは保ってくれそうだけど。
メルトの模索の日々は続きそうだな。

to be continued...
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ご褒美も、なかなか難しいですね。
子供だと、シールなんかが好きだったりしますが。
では、またお会いしましょう。
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